箱根神仙郷 観山亭が国登録文化財に
進捗する神様の建設プログラム

神仙郷の観山亭
箱根・神仙郷の観山亭。杮葺き入母屋屋根は細かく分節され、破風を多く見せるなどデザインに工夫が施されている

令和7年7月18日、文化庁文化審議会は、箱根神仙郷の「観山亭」および「観山亭湯殿」を、国の登録有形文化財に登録するよう、文部科学大臣に答申しました。

「登録有形文化財」は、文化財保護法に基づき、歴史的・文化的に価値ある建造物等を文部科学大臣が指定するものです。
今回の答申により、神仙郷内の登録有名文化財(建造物)は、平成13年に登録された神山荘、令和六年に登録された山月庵、日光殿、箱根美術館本館・別館、休憩所に加え、計8件となります。

箱根町教育委員会が文化審議会に提出した書面では、「観山亭」について、

  • 明主様が神仙郷で最初に建てられた建物であること
  • 居住用でありながら、庭園建築としての美的価値を備えていること

が高く評価され、「神仙郷創成期の生活を伝える建物として貴重であり、文化財的価値が極めて高い」とされています。

 また「観山亭湯殿」についても、

  • 独立した浴室建築として極めて稀少であること
  • 吉田五十八の設計による茶室風の外観と開放的な内装意匠が秀逸であること

から、「吉田五十八の秀作の一つ」として価値が認められると記されています。

天国建設の原点

 御教えをひも解くと、日本には「世界の公園」となる使命があり、その中心が箱根であり、さらにその中核が強羅、そして神仙郷の地所は元「日本公園」であったことが強調されています。

 明主様はこの地に観山亭を建てられ、「その中心がいまの観山亭なんです。ですから、ここから拡がって行って地上天国ができるんです」(昭和24年6月13日)と、その意義を明言されました。

 また、地上天国の建設については「神様が造る」ものであり、「人間はただ神のまにまに動けばいい」と示され、ご自身の役割を「現場監督」と表現されました(「本教救いの特異性」昭和24年10月5日)。この御言葉に従い、熱海・瑞雲郷、京都・平安郷、そして海外にも聖地が建設されていきました。

 その出発点ともいえる観山亭が、今般、国の機関により価値ある建物として認められ、登録有形文化財として保存されていくことは、まさに神様の御計画の中で動いている出来事と受けとめることができるでしょう。

 私たちはこの意義を心に深く留め、神様の地上天国建設という大いなるプログラムを顕していく御用に、今後も喜びをもってお仕えしてまいりましょう。

箱根の明主様専用の住居

 観山亭と湯殿は、いずれも木造平屋建、杮葺き。建築面積はそれぞれ128㎡(39坪)、18㎡(5.4坪)。観山亭は大きく分けて南側の当初部と北側の増築部(橙色部分)からなります。

 観山亭は、明主様専用の住居として、昭和21年8月に竣工。その後、増改築が行われ、昭和22年10月には湯殿が建設され、昭和25年には書斎と竹の間が増築されました。

救いのために米を職人へ提供

「光明の間」

 箱根・神仙郷において、明主様が最初に手がけられた建物が「観山亭」です。多くの来客や奉仕者を迎えながらも、明主様が神務に専念できるようにと、専用のお住まいとして建設が計画されました。

 建設が始まったのは、昭和20年3月。当時、食糧事情は極めて深刻で、職人たちは食料が手に入らなければ買い出しに出ねばならず、そのたびに工事は中断されていました。

 そんな中、明主様のもとには地方の信者から寄せられた奉仕米がありました。明主様はその米を職人たちに提供し、自らは代用食のふかしパンを口にされていました。その意図について、次のように語られています。

「この観山亭で、わたしは仕事をする。これができあがると、それだけ人類が救われるのだ」「職人の腹を空かしたら工事が遅れる。だから米は職人に食べさせている」

 このような御心によって観山亭は建設されたのです。

「神様が寄越した」建築家 吉田五十八

吉田五十八設計による書斎(ルーム)。観山亭の名にふさわしい設計が光る

「頭脳明晰、私の意見とよく合うので、神様が寄越してくれたと思った」と建築家・吉田五十八について語られた明主様は、観山亭の完成から間もなく、観山亭湯殿、さらには信徒との面会所(後の日光殿)の設計を託されました。

 吉田五十八は東京・日本橋生まれ。東京美術学校を卒業後に欧米留学し、帰国後は数寄屋建築を基盤に伝統と現代性を融合した建築美を確立。大和文華館、中宮寺本堂、歌舞伎座などを手がけ、昭和39年に文化勲章を受章。

 吉田の設計による日光殿は昭和23年に着工、翌年に一応の完成を見ました。昭和25年には、観山亭の書斎と竹の間の増築設計も担当しました。

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